ああ、そっか。 それで……か。 郁君は、あたしのこと助けてくれたんだ。 それだけ。 それ以上のことは……なかったんだ。 ほんの少しだけ期待していた自分がいたことに驚いた。 もしかしたら……って。 絶対有り得ないことなんだけど、 ほんの少しどこかで期待してたんだ。 だけど、そんな夢みたいなことあるわけなくて。 高峰さんから助け出してくれたのは郁君の優しさで。 その優しさが今は痛い。