校門の外に出た瞬間、はぁーっと重い溜息が零れた。



だって、目の前には高峰さんの車が今日もある。

重い足で高峰さんの車に近付くと、運転席の窓が開いて。



「おかえり、乃亜ちゃん」



そう眩しいくらいの笑顔。