「乃亜ー! 次移動だよー?」 あ、いけない。 またボーッとしてた。 郁君に振られて。 高峰さんに告白されて。 あの日から、あたしの頭はおかしくなっちゃったみたい。 「あー、ごめん。南ちゃん。ちょっと先歩いて行っててー。すぐ追いかける!」 「わかったー。転ばないようにねー」 「はぁい」 南ちゃんは、ときどきママみたいなことを言う。 そんな、いつも転ばないよ。 あたしだって。 教科書と筆箱を持ち、南ちゃんのあとを追いかけた。