【完】TEARS−ティアーズ−



「僕はそんな事で将来を決めるほど馬鹿な男じゃないよ」

「じゃあ……」



言葉に詰まったあたしを見て高峰さんは、



「僕は僕なりに、乃亜ちゃんとの将来を本気で考えているよ」



そう哀しそうに笑った。



あたしの頭はパニック寸前で。


だって高峰さんが、そんな風に思ってたなんて知らなかった。

そりゃ、高峰さんと2人きりになる事を避けてたのもあるけど。