「乃亜ちゃんは男の子と付き合ったことがないって聞いて。
ゆっくりお互いを知り合えば僕のことを受け入れてくれるだろうって。
そう思ってたんだ」
高峰、さん?
「だけど、昨日から変なんだ。
乃亜ちゃんの“彼氏”を見て、すごく焦ってる」
「え?」
「この歳で、こんなのって変だよね。
自分でもビックリしたよ、こんな子供みたいな感情があるんだって」
「高峰さん……何言ってるんですか?」
「ん? 乃亜ちゃんの事が、好きだって言ってるんだよ」
「……えっ!?」
「はは、そんなに驚くところじゃないだろう?」
「え、だって……高峰さんはパパとママに言われて……」
「乃亜ちゃんとのことを決めたって言いたいの?」
うんうん、と首を縦に振る。
だって、そうでしょう?
あたしと高峰さんの歳の差を考えれば誰にだってわかることだよ。

