【完】TEARS−ティアーズ−



「ん? もう落ち着いた?」

「あ、はい」

「そっか、よかった」



フッと笑い、



「じゃあ、そろそろドライブはお終いかな」



そう言って、少し寂しそうな横顔を見せた。



「なんか……すみません」

「謝らなくていいよ。
相手が乃亜ちゃんだから、したことだしね」



……っ。

カーッと顔が熱くなったのがわかった。


別に好きとかそういうんじゃなくて。

恋のときみたいなんじゃなくて。



こんな事をサラッと言ってしまうことに、なぜかあたしが恥ずかしくなっちゃったん

だ。