「ん? もう落ち着いた?」 「あ、はい」 「そっか、よかった」 フッと笑い、 「じゃあ、そろそろドライブはお終いかな」 そう言って、少し寂しそうな横顔を見せた。 「なんか……すみません」 「謝らなくていいよ。 相手が乃亜ちゃんだから、したことだしね」 ……っ。 カーッと顔が熱くなったのがわかった。 別に好きとかそういうんじゃなくて。 恋のときみたいなんじゃなくて。 こんな事をサラッと言ってしまうことに、なぜかあたしが恥ずかしくなっちゃったん だ。