お嬢様とオオカミさん

「結局は、お前のそばにいた一樹ってやつは、お前のことが好きだった・・・ってことだろ?」

「え!?」

一樹は、私のことが・・・好き・・・?

「美瑠様・・・だめですか?」

「え・・・いや、そういうわけでは・・・」

私が好きなのは瑛都・・・・でも、一樹はいつでも私の隣にいてくれた・・・守ってくれた。

そんな一樹のことを裏切るわけにはいかない。

どうしよ・・・

「まあ、美瑠様。今日はとりあえず帰りましょうか。」

「おい、俺との話が終わってない。」

「美瑠様にはそんな暇はないんです。行きましょう、美瑠様」

「う、うん・・・」

ごめん、瑛都・・・

私たちは教室を後にした。