「何って、別に… 繭がいきなり来るからビックリしただけだよ」 「ふーん」 繭はそういうと、 さりげなく僕に手を差し出した。 僕が立つのを 手伝おうとしてくれてる… 繭ってやっぱり優しい… いやいや、僕は男だ。 女の子に助けてもらうなんて… 僕は繭の手に気づかないフリをして 自分で立ち上がった。 「……」 繭は僕と差し出した自分の手を交互に見て 少し切なげな顔をした。 でも、僕はそんな繭に気づかなかった。