二人が見送ってくれる中、


あたしは背中を向けて
歩き始めた。



和哉のもとに。








「ただいまー」


「おかえり」




和哉が笑顔で出迎えてく
れた。




そっと抱きしめながら
耳元で言われた。




「最後に…抱いてもい?」