頭はパニックになりながらも 手は傷口を押えていた。 それから時間がたち、 血もやっと止まった。 手首をみると自分がしたことに 罪悪感をえた。 ただ… その傷がいまのあたしの心を 落ちつけてくれた。 「この傷…見られたらどうしよ。」 とりあえずあたしは、 ガーゼとほうたいを巻いた 手首の上から、 リストバンドをはめた。 「これならばれない…」