銀河の流星

遂に頂上に手がかかった。

まずは両手でしっかりと岩場をホールド。

そのまま腕力で体を引き上げるように上へ。

愛らしくも勝ち気な顔が、小ぶりな胸が、タンクトップの裾から覗く臍が、最後にはスラリと伸びた片足が。

ようやく断崖の頂上へと到達する。

後はもう片方の足を上げれば登頂。

その時だった。

「おわっ…とっ?」

体に感じるほどの大きな揺れに、星乃は思わず動きを止める。

「こんな時に地震っ?」

もう少しで断崖を制覇できるというのに。

崖から拳大の石が崩れ落ちる。

何とか現状の体勢を保持しようと、しっかりと手元足場を握り締め、踏み締める星乃。

しかし。

「あらっ…!?」

その足場と共に、地震によって大きくバランスが崩れる!