銀河の流星

ソラリスの街はそもそもが大陸の最南端に位置する。

もし津波が来れば、ダイレクトにその被害を蒙る事になる。

「高台に上がって一旦津波をやり過ごす。救助活動がしたいならそれからだ」

星乃とポーラの手を引いて走り始める流星。

その時。

「『腹減った』」

突然、そんな事を呟いたのはポーラだった。

「ポーラ…こんな時に何言ってるのっ」

緊急事態に緊張感のない発言。

星乃がポーラを窘めるが。

「ち、違いますの」

ポーラは首を横に振った。

…その表情は、どこか青ざめている。

「『声』が聞こえましたの…」