どことなく世捨て人のような印象だと。

最初に男を見た時から、星乃は思っていた。

他人を信用したり、可能性を信じたり、そういう事とは一番縁遠いタイプのようだ。

「貴方の名前は?こんなとこで何してるの?私と同じ冒険家?」

「まさか」

銀髪の男はフッと薄く笑みを浮かべた。

「名は…流星(ながせ)。流れ星と書いて流星だ。生憎と人間の住み良い世界などに興味はなくてな。人付き合いが煩わしいので、ここで隠遁生活を送っていた」