腰に下げていたホルダーからペットボトルを取り、ミネラルウォーターで喉を潤しながら。

「私、杠 星乃。さっき言った通り冒険家の真似事してるの」

「何の為に?」

銀髪の男の問いかけに、星乃は思わず笑う。

「何の為にって…決まってるじゃない。この惑星のまだ見ぬ資源を探す為よ。まだこの惑星は、三分の一も開拓されていないんだもの。私みたいな冒険家や開拓者が前人未到の地を訪れ、新たな発見をする事で、このソラリスはより住み良い世界になっていくの」

ペットボトルを握り締め。

「この惑星は希望の星だから」

星乃は瞳を輝かせる。

「希望か…」

その言葉を呟く銀髪の男は、どこか嘲笑うかのようだった。

「俺には失望しかありはせんよ」