銀河の流星

一方的だった。

地上で流星を見上げる星乃に、その様は感銘すら与えていた。

傷つけるという行為を目の当たりにしているというのに、その動きの何と美しい事か。

これが神の使いといわれる天狐、流星の力。

どんな災害や苦難にも諦めず、希望を捨てず、立ち上がる勇気を失わない、そんな人間にのみ力を貸し与えるという『奇跡』を形にした存在の力。

諦観の境地に至った者や、絶望を抱いた者には絶対に訪れないもの。

困難にも負けず、挫けず、心折れなかった者にのみ、『奇跡』は必ず訪れる。

流星こそがその『奇跡』。

災禍を具現化したような星食みをも圧倒する、ソラリスの人々を救う『奇跡』であり『希望』だった。