「はぁ.........」

思わず溜息が零れる

「雪乃、大丈夫?」

そんな私の顔を覗き込み心配してくれる、が

私のテンションが変わるわけでもなく、

それでも、心配掛けてるみたいなので笑ってみせる



「ん~.................もう慣れちゃった、」



上手に笑えてないけど、きっと。





「そーえば、.........50回目なんだっけ、雪乃」

言いにくそうに尋ねる美優に私は


「うん、.......そうだよ?」

そう応えるしかなかった

そんな私に美優は

「..........大変だね........」

そう言うしかなかった


「良いよね.........美優は、」

もう、他人を羨ましがる事しか出来なくなった

「へっ!?」

美優は驚きの表情を浮かべている、


「あーんな格好良い彼氏さんが居るんだからさ」

自然と嫌味っぽくなる、そんな自分に嫌気が差した

それをフォローする様に美優が慌てて言葉を繋ぐ



「だっ、.........大丈夫だよ?!雪乃の彼氏さんも格好良いよ!!」

「ありがと..........だけどね、それは私が一番知ってるもん、......」

知ってるの、私の彼氏が格好良いって事くらい。


「そ、そうだよね!!........元気出して?雪乃.....」


「うん・・美優のおかげで元気でた」

心配してくれてる美優に笑顔を見せた

「そっか!良かったー、.......」

ほっとした様に微笑むのは

一ノ瀬美優(イチノセミユ)

超ふわってしてて可愛いの。

高校2年生になって仲良くなったんだ

...............ん?さっきの話?

あぁそれね、私の彼氏のことだよ

今日で記念すべき50回目の浮気

ある意味、凄いでしょ?