え、声を上げながら満面の笑みでゆみの視線をたどる。 「ひろむーっ!!」 私のほうをチラッと見て、一瞬申し訳なさそうな顔をしたかと思えば、私と同じように満面の笑みで彼のもとに駆けていった。 口角と共に顔が徐々に下がっていき、しわくちゃのあめを見つめた。 なんだよ。 なんだよ。なんだよ。 どーせ今頃ボタンねだられてニヤニヤしてんだろ? 私のことなんて頭の中にないんでしょ? しわくちゃのあめが私の心をうつしているようで、悲しさを通りこして怒りが湧いてきた。