▼You LOVE me


「卒業おめでとうございます!!」
「おめでとうー!卒業しても遊ぼうね!!」
「高田先輩ーーっ」


校門で別れをおしむ声が飛び交う中、私は大好きなあの人の背中を探していた。


「ゆみー…いないよお」


「いないわけないじゃん!ほらもっとちゃんと探すのっ」


ゆみは私のほうを見ずに背伸びをしたり首をのばしながら、探してくれている。

「もうきっとボタン全部ないよー…どっかで女の子に告白されてるんだあ」


「あるって!されてないって!あきながいるんだから」


手を広げてみるとさっきもらったあめがしわくちゃになりながら掌の上にあった。

はあ…と1つためいきを着いたところでゆみの「あっ!!」という声に勢いよく顔を上げた。