「これでしばらくは減量しなくていいじゃん。

しばらくはリラックスして、次頑張ろうよ。

なんなら、今度は私も一緒に減量するよ」


この笑顔を見て、また次に頑張ればいいかと思うのも4回目だ。

ちなみに、一緒に減量すると言いながら、かよっぺが減量をしたことは一度もない。



しばらく歩くと、弁当屋とコンビニで見えてきた。

弁当屋の弁当は美味いのだが昼時なのでいつも混んでいて、既に今日も長い行列ができている。

もちろん、コンビニも混んでいるのだが、あの行列を見たらコンビニについ足が向いてしまう。


「俺、コンビニで飯買うけど、かよっぺは何か買ってく?」


「あれ?

減量はいいの?」


まだ、その絡みを続けるのか。

わざとらしく溜め息をつき、財布を手に取る。


「折角、何か奢ってやろうと思ったのに、そんなこと言うんだ」


「えっ、きゃー。

トラさん、今日なんか格好いいね」


どうしてこうも、うちのサークルはお調子者が多いのだろうか。

というか・・・


「おいおい、一緒に減量するんじゃなかったのかよ」


言い切る前にかよっぺはパン売り場の前で目を輝かせていた。



試験に落ちたことをくよくよしてもしょうがない。

次に向けて、またトレーニングして頑張ろう。



けど、やっぱり悔しいぞ。

こんちくしょう!