君を忘れない

勇気を出している行動だからこそ、人を勇気づけられると思います


もう、何も悩まない、そして迷わない。



もともと僕にできることと言えばこれしかなかったのかもしれない。

ただ、僕に勇気がなかっただけだ。

僕がこんなにも臆病になっているのに、あいつにいくら励ましの言葉をかけても、あいつが嬉しいはずがない。

こちらが勇気を出して行動しなければならない、それを今日のレースで僕は教えられた。



多摩川の堤防沿いの道を原付で走りながら、立ち上がり大声で歌う。

歩行者がこっちを見ているが、僕はそれ以上に注目を浴びることをやろうと決心したのだから、これくらいどうってことない。


電車ライブ


ハマ・・・

お前が羨むくらいの最高のライブを僕がやってやる。

いや、お前も連れていって、できるのならお前も一緒に歌おう。

お前が考えたライブなのだから、お前が歓声を浴びるべきだ。





この決意を誰かに話しておきたい。



そう思いながら、原付は府中街道に出た。

多摩川競艇場からずっと考えていたことだが、考えているだけでなく誰かに口に出してしまえばもう逃げ出すことはできない、あとはもうやるだけだ。

誰かに話しておきたいという思いと、誰かに来てほしいという思い。

後者もかなり重要で、いくら決心したと言っても一人じゃ正直に言うと厳しい。

そこで誰か知っている人が一人でもいればと思い、その相手にとりあえず四盛が適任だろうと勝手に結論付けてあいつのアパートへと向かった。