倒れた男をあたしは呆然と見つめていた。 そんなあたしに蓮さんは駆け寄る。 そのまま抱きしめてくれた。なのに……。 体の震えは止まらなくて、気持ち悪くて……。 恐くて…蓮さんの腕の中にいても恐くて…。 先程の行為がフラッシュバックする。 「…んで……なんで……。来てくれなかったの!!!!」 あたしは蓮さんの胸にしがみついて泣き叫ぶ。 「何度も呼んだのに!!!蓮さんって呼んだのにっ…」 それからしばらくそのまま泣き続けた。 気付けば意識が遠くなり気を失ってしまった。