一番星のキミに恋するほどに切なくて。《旧版》



「…えっ…君、誰……?」

金髪の男の人が目を見開いたままあたしに話しかけてきた。


「…えっ…あ……杉沢 夢…」


「…そういう意味じゃないだろ」


聞き覚えのある声が、あたしの自己紹介を遮った。


ポンッ

「れ、蓮さんっ…」


蓮さんに頭を軽く叩かれる。


自己紹介しろって意味じゃなかったのかな?


「そ、総長っ!!聞いてないっすよ女がいたなんて!!」

「…………………」

「流さないで下さいよ!!」

「……………居候だ」

「…もういいっす……」


そんな会話にプッと吹き出してしまう。また視線があたしに集まった。