「…後は頼む……。今はこいつを休ませる」 夢月を抱えて背を向けると、タケ達が無言で頭を下げているのが分かる。 振り返る事無く倉庫を出た。俺を慕っているあいつらの前で涙は見せられない。 それでも悔しくて涙が流れた。 守れなかった痛み…こんなに苦しいものなのか…。 腕の中で眠る夢月を見つめる。 守れなくて悪かった……。ごめんな…夢月……。 胸の痛みを無視して、夢月を抱えたままバイクで家を目指した。