一方、今まで口を閉ざしていた少女は、うーん、と唸り思案する。
(……もし、塵収集車さんに芳本先輩を渡したりしたら)
サッと円香は血の気が引く。
「そんなの駄目ですよっ!」
突然叫ぶ彼女に、ギョッと目を見張る彼ら。
ついでに通行人のおばさんもビクッと震える。
その人は頭クルクルのパーマをかけており、背丈が低く、つぶらな瞳。そして長めのスカートを履いていた。
……という、おばさん情報はさておき。
「ま、円香?」
マキはそっと彼女の表情を伺おうとすると、パッと勢いよく円香は振り返った。
「駄目ですマキちゃん!」
「え…と、何が?」
意味が分からず、困ったように頬を掻く。
もう先程の恐ろしいオーラは、既に消え失せていた。


