「アンタしかいないでしょ」 呆れ顔をしたまま、前髪を軽く払い、頭を抱える。 「あー…、あたしが円香の家の隣だったらなー」 ぼやく彼女に苦笑した。 そんな都合のいい話、あるわけないと。 (…でも、そうだったら嬉しかったです) フッと目を和ませ、表情を緩ませた。 「…ね、あたしがついていこっか?」 小首を曲げて、そう言う彼女に軽くムと口を尖らせる。