しかし、それがマキに通用するはずもなく。 (…円香?) 彼女は口には出さなかったが、代わりにピクリと眉を上げた。 「円香」 「はい」 いつの間にか、歩む足が止まっていた。聡は円香の右横、英二はマキの左隣で。 「………大丈夫?」 え、と声にならない呟きが漏れる。