「……円香?」 名前を呼ばれ、彼女の方に振り向いた。その反動で、ふわふわな真っ黒い髪が揺れる。 「は、はひ」 ガリッと何か噛んだ音が口の中でした。 (い、痛い…) 「…っ」 多少涙目になる。手加減など出来ず、普通に噛んでしまった円香。 シーン…、彼らの周りには静寂が訪れた。 彼女はやってしまった!と俯く。顔は恥ずかしさで微かに赤く染まった。