□ 「要ちゃん、」 彼女は、私が朝一番に学校に来ることを知っていた。 「昨日、滝と一緒にいたって、本当なの?」 可愛らしい声が、広い教室に溶けていく。クリクリの真っ黒な瞳が揺らぐ。 「つまり、」 ……つまり、 「あいつのこと試したってことでしょ?」 どのくらい自分を好きでいてくれてるか。どのくらい自分を大事に想ってくれているか。 ふざけた駆け引き。 何となく、感づいてたよ。