he in love with me?

「えっ、なに、なに?真央、知ってるなら教えてよ!」

 肩まで髪を伸ばした子が、あからさまに「ずるい」という表情をして、言った。

「ふふん、理佳と真菜は鈍感なんだよ。あんなの、澪を見てれば分かるのに」

 真央と呼ばれた、横に髪をまとめて結んだ子は、得意げに鼻を鳴らして、少し緩んだほほを隠さず自慢げに言った。

「「ずるい!」」

 理佳と真菜と呼ばれた二人は、声を揃えて行った。
 そしてすぐに、話題はバレンタインへと戻る。

「まあ、いいや。で、澪、好きな人いるならさぁ、チョコあげなよ?」

 真菜と呼ばれた、肩まで髪を伸ばした子が言った。

「ええっ、む、無理だよぉ……」

 そのことを想像するだけで、顔がほてっていくのを感じる。
 それを見て、理佳と呼ばれたポニーテールの子が、

「やっぱ、好きな人いるんだ!」

 大きな声で、そういうので、慌てて私は自分の口に人差し指を当てる。

「しーっ、しーっ、理佳、声大きいって!」

「えっ?!まさか澪、このクラs―――」