「でさ、あたし、思ったんだけど」 生徒の過半数が寝ていた授業は何の問題もなく終わり、昼休み。 購買のパンや、手作りのお弁当をそれぞれの手に持ち、屋上へ向かう途中、真菜が言った。 「バレンタイン、再来週の月曜じゃん? んで、明日、休みだし、みんなで買い物行かない?」 その問いかけに、嫌そうな顔をする人は誰ひとりいなかった。 皆が皆、同じような答えで同意し、授業が終わった放課後、予定を決めた。