「……帰るぞ」 「……」 利遠は立ち上がった。 俺も腰を上げる。 こいつ…俺をその気にさせて…何てヤツだ!! 知的で聡明な俺のキャラがこいつの前ではどんどん崩壊する。 肩を並べて…家路を歩く。 歩きながら、俺は肩を落として深くため息をついた。 「……そんなに…おあずけされたのがイヤなのか?」 「別に」 俺は強く返す。