「出かけるみたいだし
あたし...帰るね。
ごめんね、いきなり来て...」
これ以上
この光景を見たくなくて
あたしは...
恭夜に背を向けた。
「待てよ、
何か用事があったんじゃ...」
「ううん、
やっぱり、もういいの。
じゃあ...
バイバイ、恭夜」
「...」
馬鹿だ、あたしは。
今更後悔しても、
もう遅いのに。
「...ふ、ぇ」
あたしは
来た道を走りながら
泣いた。
恭夜も
聡も
こんな気持ちだったんだ。
こんな...
辛くて 悲しい。
胸が、
張り裂けそうだよ...。
.
メニュー