照れながら、良太が言った。


「じゃ、これ、お前のかばんの中、入れとくな。」


ベットの脇にある、文香のかばんに、良太の手が伸びる。


「あっ」


手帳が落ちた。


良太が拾って、また入れようとするけれど・・・また落ちた。。。


「ダメだな・・・ごめん。」


「良太、入れられないの?・・・ 目が?・・・」


「時々、こういうこと起きるんだ。」


涙があふれてきた。



元には戻らないんだ良太の体は。。。いつも元気で、いつも励ましてくれて、全然気づ

けなかったけど、良太は目のもう元には戻れない。どう、償えばいい!?



「まだ、慣れてないだけだからな、気にすんな。文香。」


良太は文香の涙をぬぐった。



「私が責任取るからね。良太。。。良太のそばに一生いるから。」


「それは、男が言うセリフだろ・・・」


「愛してる。」


「・・・」

心の声が出てきてしまった。


「俺も愛してるよ。文香。」



二人は抱き合って、良太のぬくもりが伝わってくる。良太となら、なんでも二人で乗り

越えていける。そう確信した。これからは、ずっと一緒に歩いて行こうね。