「おーい三谷。お前もう寝るのかよ!?」





・・・そう、三谷君だ!



先生が絶妙なタイミングでその名前を口にしたので、思わず声に出しそうになってしまったくらいだ。


改めて三谷君に目を向けると、彼は先生の注意なんて聞こえてないらしく、健やかに寝息をたてている。余りにも堂々と寝ているので、先生が不憫に思えてきてしまうほどだ。



うう、絢はあんなこと言ってたけど本当に嫌な人だったらどうしよう。



ま、まあ
第一印象だけで人は判断しちゃいけないよね!



奈緒は隆司の背中を見つめ一人で思いを巡らせたのだった。