君と桜と




可愛いげのない悲鳴をあげる奈緒を見て隆司は目を細める。








あの時




青空に舞う桜を見た時よりもずっと



幸せそうな表情で。






だけど、奈緒も同じくらい幸せな笑顔だった。




ああ、もう大丈夫。
隆司は、ちゃんと分かってくれた。








そんな二人を見ていたのは


夕焼け空と



緑の葉をつけた、校庭の桜の木だけ。







Fin