君と桜と




少し開いた距離が、妙に寂しくて。

奈緒は自分の腕を隆司の背にまわして、ぎゅっと抱き着いた。





「隆司がいるなら、何もいらない。」







「・・・・・・ありがとう。」






そう言った隆司の声は心なしか震えているようで。



つられていつの間にか止まっていたはずの涙が、また溢れてきたけれど。



最後まで、ちゃんと。

ちゃんと伝えなくちゃ。