パパに名前を呼ばれ、振り向いた神谷さん。 「上澤夫婦に可愛いお嬢さんじゃないですか」 "こんばんは" とあたしの目線に合わせるようにしゃがんであたしな挨拶をする。 「こんばんは!」 「元気がいいね」 優しくニコッと笑う神谷さんは、いい人だと分かった。 そんなとき、 「お父さん!」 神谷さんの後ろから、あたしより少し高い背の男の子が走ってきた。 「おぉ。舜か」 「美帆と同い年って噂の息子さん?」 「えぇ」