入学して3ヶ月が

過ぎようとしていた時だった。

稟と玲はいつものように

共に学院の門をくぐる。

そこにはいつも通り

玲と稟のファン達が出迎えた。

「お、おはようございます!!稟様!!」

「稟さん、玲様おはようございます!!」

と忙しく挨拶が飛び交う。

「「おはよう。」ございます。」

玲と稟は小さく挨拶を返し、

その間をさっさと通り抜けた。

稟だけでなく、

玲もそれなりに顔立ちが

はっきりしていて

さらさらの黒髪。

背は高く、細いがガッチリした体。

そして何より稟よりも学力がすぐれ、

どんなスポーツでもこなす。

周りの女子達からは氷の王子

と呼ばれて人気が高いのだ。

2人が下靴から上靴に履き替えていると

放送がながれた。

《えー、皆さんおはようございます。

本日の放課後より、今年の新しい

生徒会、通称[桜美組]の選挙を

行いたいと思います。

選挙箱は一階の職員室前に

おいておきます。

上級生の方々は知っていると

思いますが、選挙といっても

この人がいいなどの所謂推薦

であります。皆さんが任せたい

と思った方を推薦してください。

結果は後程お知らせします。》