《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜

普段通りの上から目線の
言い方だけど、その奥に
ある優しい響きをあたしは
敏感に察した。



そしてそれで確信を持つ。


――やっぱり、そうだ。



「ねぇ、柊弥――…」



肘をついて少し体を
起こして、あたしは
思い切って呼びかけた。



目だけで先を促す柊弥に
スッと小さく息を吸ってから、



「あたしをあそこに呼んで
くれたのって……。

柊弥の家族に、あたしを
会わせたかったからじゃない?」



社長があたしも誘えって
言ったのも嘘じゃないんだ
ろうけど――でも、柊弥の
本当の目的はそれだったん
じゃないかって気がする。