《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜

柊弥がそんなことを言う
のもおかしいから、何か
事情があるんだと思う。



でもさっきみたいにその
理由を探ろうとしても、
柊弥は絶対に話そうとは
してくれなくて……。




(やっぱりそれは、
あたしには言えないん
だね――…)



諦めに似た重い感情が、
あたしの心に雨雲のように
広がった。




どうしてかはわからない。



でもそれは、あたしには
触れてはいけない禁忌。



柊弥があたしを踏み込ませ
てはくれない、秘密の領域。



あたしは全部をさらけ出した。

過去も、自分の弱い心も。



でも、柊弥は決して
そうじゃない。



あたし達は同じじゃない。