《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜

ちゃんとも何も、全く
聞いてないってば。



あたしの内心の声をよそに
柊弥はニヤリと意味
ありげな笑みを浮かべて、



「まぁな。

ちょっとしたサプライズ
ってやつだよ。

一生に一度のことなのに、
普通にやっちまったら
つまんないだろ」



その声に、三浦さんが
ピクッと頬を震わせる。



「え……。それって――
柊弥クン、まさかキミ……?」



引きつり気味の笑顔を
向ける三浦さんにも、
柊弥は意味深に笑って頷いた。



そしてクルッと顔を
あたしの方に向けて、



「この方が、梓にもいい
思い出になるんじゃない
かと思ってさ。

な、梓? 今日一日、
ずいぶん頑張っただろ?」



「え? 頑張ったって……」