《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜

柊弥もその声に大きく頷いて、



「ホラ、みんなが呼んでる。

行こうぜ、梓」



そう言って差し出された、
大きな掌。



「行こうって……だから
一体、これは何……?」



どうしてみんなが、こんな
あたたかな笑顔であたしを
迎えてくれてるの?



「みんなお前を待ってたんだよ。

今夜は記念のパーティーだから」



「パーティーって、な――」



『何の?』と聞き終わる
前に、柊弥の手が待ちきれ
ないようにあたしの腕を掴んだ。



そのまま引っ張られて、
あたしはみんなの待つ店の
フロアへと足を踏み入れる。



大きな丸いテーブルの、
一番奥の席。



ふたつ空いたそのイスに
柊弥はまずあたしを
座らせ、自分も隣に腰掛けた。