《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜

気づけば時間はすっかり
夕方で、日が長くなった
からまだ明るいものの、
あと数分で勤務時間も終了だ。



「いい加減にしてよっ。

一体いつ終わんのよ、
このお使いは……!?」



叫びながら、次に指示
された店――小さなレスト
ランのドアを開けたら。



目の前に立ってたのは――
制服のウエイトレスでも、
コック服のシェフでもなかった。



そこに、いたのは――…。



「………柊弥っ!?」



「――よぉ。お疲れさん」



グレーのスーツに、
ネクタイを少しゆるめて。



あたしにこの長旅を言い
つけた本人が、笑顔で
あたしを見下ろしてる。



(な………ど、どーゆー
こと……!?)



「って、なんでここに
柊弥がいんのよ!?

商談はっ!?」