惰性でおくる毎日。
そんな中お母さんから
副社長が病気で退陣、
新副社長に就任しないかと
相談を受けて、柊弥は
迷ったらしい。
だけど結局周りの説得に
押し切られて就任を決め、
帰国した。
「引き受けてからも、
こんなオレでいいのかって
ずっと思ってた。
昔の女引きずって、
ムリヤリ渡された金は
突き返す勇気もなくて
持ったままで。
情けなさすぎだろ?」
自虐ぎみに話す柊弥。
だけどあたしは静かに首を
横に振った。
「情けなくなんかない。
お金を返せなかったのは、
それが美香子さんの意志
――彼女の選んだ道だって
気づいたからでしょ?
だからこれ以上彼女を
困らせないために、自分は
黙って身を引いた――…」
そんな中お母さんから
副社長が病気で退陣、
新副社長に就任しないかと
相談を受けて、柊弥は
迷ったらしい。
だけど結局周りの説得に
押し切られて就任を決め、
帰国した。
「引き受けてからも、
こんなオレでいいのかって
ずっと思ってた。
昔の女引きずって、
ムリヤリ渡された金は
突き返す勇気もなくて
持ったままで。
情けなさすぎだろ?」
自虐ぎみに話す柊弥。
だけどあたしは静かに首を
横に振った。
「情けなくなんかない。
お金を返せなかったのは、
それが美香子さんの意志
――彼女の選んだ道だって
気づいたからでしょ?
だからこれ以上彼女を
困らせないために、自分は
黙って身を引いた――…」

