《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜

言って柊弥は左の親指で
クイッと後ろを示す。



促されるままチラッと
そちらに視線をやると――


玄関から続く廊下の奥、
リビングへの入口部分。



そこに社長と郁実クンが
立ってて――

社長は驚きで目を真ん丸に
しながら両手で郁実クンの
目をふさぎ、郁実クンは
視界を奪われてジタバタしてた。



「あ…………!」



「――中学生に見せるには
濃厚すぎだっての、バカ」



呆れたような柊弥の声に、
あたしは一気に顔が熱く
なるのを感じる。



「……ったく。

人がずっと時期見計らって
ちゃんと説明しようと
してたのに、一瞬でパー
じゃねーか」



「え?」