背中に腕を回して、厚い
胸板に頬を押しつける
ようにして。
あたしはありったけの
想いを込めて、柊弥を
抱きしめる。
「ちょっ……何してんだ、
オイッ」
珍しく露骨に慌てる柊弥の声。
わかってる。
奥には社長が――ご家族が
いるんだもんね。
みんなにはあたしはただの
秘書で通してきたのに、
いきなりこんな所で抱き
ついたら、そりゃあヤバいよね。
ゴメンね柊弥。わかってる。
わかってるけど――…。
「もうダメ。柊弥」
あたし、我慢の限界なんだよ。
「―――あ? 何だって?」
胸に顔をうずめて囁く
ように言った声は届か
なかったらしく、柊弥は
背中を丸めるようにして
あたしに耳を近づけた。
胸板に頬を押しつける
ようにして。
あたしはありったけの
想いを込めて、柊弥を
抱きしめる。
「ちょっ……何してんだ、
オイッ」
珍しく露骨に慌てる柊弥の声。
わかってる。
奥には社長が――ご家族が
いるんだもんね。
みんなにはあたしはただの
秘書で通してきたのに、
いきなりこんな所で抱き
ついたら、そりゃあヤバいよね。
ゴメンね柊弥。わかってる。
わかってるけど――…。
「もうダメ。柊弥」
あたし、我慢の限界なんだよ。
「―――あ? 何だって?」
胸に顔をうずめて囁く
ように言った声は届か
なかったらしく、柊弥は
背中を丸めるようにして
あたしに耳を近づけた。

