「体調が悪くしばらく休んでいた成瀬 美香さんだ。解らない事は教えてあげてください。」
と言う先生に席を案内されたて椅子に落ち着いた。

「成瀬さん。今日はここからだからね。」

「ありがとう。」
そう言って笑顔を向けた先には、照れ笑いする男の子がいた。

「加藤です。ヨロシクね」
クシャッと笑うその顔に私も笑う。

だけどまだ顔が重くて上手く笑えてるのかな…。
「ねぇねぇ。成瀬さんってハーフなの?」
そんな私の気持ちを知らずに話を続ける加藤君
「違うよぉー。何でぇ?」

「何か日本人離れしてる顔だからさぁ〜。成瀬んどっかの血が混ざってんのかなって思ってさ」

屈託なく言われた言葉が胸を大きく鳴らした。