あの後、俺はすぐ家に帰ってきていた。



目の前には、かれんが拗ねている。



なんでかって言うと



俺がすっかりかれんを忘れていたから。



「だーかーらぁ、ごめんってば!」



さっきからこの言葉の繰り返し。



いま何回目の「 ごめん 」だろーな。



1時間は、もうずっとこれの繰り返し。



「なんで来なかったの!」



「だから待ってたって」



「へー待ってたんだ。だれを?」



かれんは、さっきから棒読み。



わざとそんな言い方をしてくる。



だから俺もかれんキツイいい方をする。