「やっべ、遅刻するっ!」
そう言って家を出ていく俺、霧京 瀬莱は今日から高校2年生になる。

家ではごく普通の女の子。


でもここ、私立水蘭学園では…
「キャーッ!!瀬莱様ーっ!!」
「瀬莱様っ、おはようございます!」
『あぁ。おはよう。』

「私、今日瀬莱様にお菓子作ってきました!!よかったら受け取ってください!」
『え?俺に?ありがと。じゃあ俺、教室行くから。またね。』
「キャーッ!!」


「瀬莱様カッコいいよねぇ。」
「ほんとだよね。彼氏にしたい人、この学園でNo.1だよねっ。」


そう。あたし、学園では男として生活しているの。