「で?なんで?」

「…は?」

「なんで喧嘩止めたんだよ。ドアは教室に2つあるし邪魔だったとしても反対側から入ればよかったじゃねーか」

1時間目はもう始まってるが授業をサボって外に出ている海斗と俺。

「……」

海斗は話そうとしない。

「どういう風の吹き回し?」

「………」

「もしかして、あの子関係ある?」

「………」

俺は1つため息をついて、その名を言った。

「水城志音」

「げほっ!ごほっ!!」

「あったりー。いえーい!俺って天才」

予想が的中したことを喜んではしゃいでる俺の隣で無言を通すことが出来なかった事に海斗は後悔していた。

「いいねぇ、恋」

「恋じゃねぇよ」

「恥ずかしがんなよ、恋も青春の内だ。」

「好きじゃねーって」

「じゃぁ、気になってんだ」

「それも違う」

「じゃあ何だよ」

「あいつが喧嘩止めれなくておどおどしてたから、見てるとなんか助けてたくなってきてきて、だか止めたんだよ。文句あんのか」

真剣な顔で一生懸命説明(言い訳)する海斗を見た俺は微笑した

こういうところを女子がみたらどう思うのだろうか

引くだろうか?いや、逆に人気が大きくなるのかもしれない


可愛すぎて。
あぁ、でも、こいつ女子嫌いだからなぁ、きっとこいつ一生「月の王子様」とよばれ続けるだろうな。

「おい、なに笑ってんだよ」

「何も、まぁお前の気持ちは(色々)理解したよ」

「ならいいけど」

「面白くなってきたな~」

「ん?何が?」

「何でも」


海斗、男子がある一人の女子を守りたい、助けたいって思うとき


それはたぶん…。


いや、海斗は優しいやつだしまだそうとは決まってないしな。しばらく様子を見るか。